【寒さ対策だけじゃない!低体温症リスクを知ろう】
「停電・避難・待機――その“寒さ”が、社員の判断力と命を奪う前に。 オフィスで起こる低体温症リスクと、今すぐできる備え」

冬になると「寒さ対策=暖房を入れる・ブランケットを用意する」で終わりがちですが、実は防災担当として気をつけたいのが“低体温症”です。 地震や停電などで暖房が使えない状況になると、オフィス内でも体温が下がり、集中力の低下や判断ミス、最悪の場合は意識障害につながることも。

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🔍低体温症はオフィスでも起こりうる

• 停電中に暖房が止まる
• 濡れた服のまま避難・待機
• 夜間や早朝の寒い時間に屋外で作業
こうした場面では、体温が徐々に奪われていきます。特に女性や高齢の職員はリスクが高め。

🧣会社で備えておきたい「保温グッズ」

• アルミブランケット(軽くて保温性抜群)
• カイロ(貼るタイプも箱買い推奨)
• 厚手の靴下・防寒手袋の備蓄
• 防寒ポンチョ(着たまま作業できるタイプが◎)
これらの数量の目安や保管場所を整理しておくことで、災害時にも迷わず配布・使用できます。
また、もし社員が帰宅困難になった場合、床に直接座らず、段ボールやマットで体を冷やさない工夫も大切です。

🧭防災担当としてできるひと工夫

「寒い場所での待機」を想定したマニュアル作成
室温低下時の行動基準や防寒用品の配布判断、長時間待機を想定した体調管理などをBCPマニュアルに組み込むことで業務継続と社員の健康管理を同時に守る体制が整います。

BCPマニュアルには
• 低体温症チェック表(社内掲示・配布用)を用意する
「寒さを感じる」「震えが出ている」「集中力が落ちている」など、 初期症状を誰でも確認できる簡易チェック表を作成し、 防災備蓄庫や休憩室、非常時マニュアルに掲示しておくことで、 異変に早く気づき、声を掛け合える環境が生まれます。

低体温症の初期症状は、激しい震え(シバリング)、手足の冷たさ・感覚麻痺、判断力の低下、眠気や疲労感です。
体が熱を産生しようとする防御反応であり、意識が朦朧とする前段階の「寒くて震える」状態が最大の特徴です。

対処法と注意点
暖める: 風を避け、濡れた服は脱がせ、毛布で包む。特に首、脇の下、股関節などを中心に加温する。
水分・エネルギー補給: 温かい飲み物や甘いものを摂取させる。
受診の目安: 震えが止まる、意識が朦朧とする、ろれつが回らない場合は重症化のサインであり、直ちに救急搬送する。
特に高齢者や小児、疲労・栄養不足の人は初期症状に気づきにくいため、周囲の注意が必要である。

• 停電時の室温変化を想定した避難訓練を実施する。
訓練を通じて社員全員が「低体温症」のリスクを正しく理解し、 寒さへの対応方法や体調変化への気づきを共有することが重要です。

寒冷時でも対応可能な非常食を備える
温めなくても食べられる寒冷地向けの非常食を導入することで、 体力低下を防ぎ、長時間待機時の健康管理につながります。

また、空腹状態が続くと体は熱を生み出しにくくなります。
災害時には「お腹が空いてから」ではなく、早めに食べ物を摂ることが重要です。 食事によって消化・吸収が行われることで体内で熱が生まれ、体温の低下を抑え、低体温症の予防につながります。

特に、次のような体温が上がりやすい非常食を備えておくと安心です。

• 炭水化物が中心の食品(アルファ米、クラッカー、乾パン、エネルギーバー)
• 脂質や糖質を含む食品(チョコレート、ナッツ類、羊羹)
• たんぱく質を含む食品(魚・肉系の缶詰、栄養補助食品)

これらを**「寒さを感じる前に口にする」運用**をマニュアルに盛り込むことで、 体調悪化を未然に防ぐ備えとなります。

小さな準備の積み重ねが、災害時にも社員の命を守る **“あたたかい会社づくり”**につながります。

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💬防災豆知識

低体温症の初期症状は「震え」。体がブルッと震えたら、もう体温が下がり始めているサインです。
低体温症への備えは、特別なことではありません。 「寒さを我慢させない」「体調変化を見逃さない」―― その積み重ねが、災害時にも冷静に動ける“強い組織”を支えます。

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💬次回予告:
「停電したらオフィスはどうなる? 電気が止まった時の備え」をお送りいたします。
お楽しみに!

2026.1.30